2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

効果の疑わしいBMDにも出番はあるかも(米国限定)

Lieber K A. & Press D G., 2006, The Rise of U.S. Nuclear Primacy 現状、ロシアの早期警戒網はボロボロなので、米国の第一撃が着弾する前に彼らが報復できるか疑わしい。ロシア側としては、先制攻撃をかろうじて免れた残り物で反撃せざるを得ないが、その…

高河ゆん 『LOVELESS』

信用できない内語の活用では、こちらの方がうまくいってるのではないか。草灯ってば、情報量最強の割にダラダラと内語を開放したりして、物語の享受に混乱が生じるのだが、かかる信用のなさが、大人の信用できない cool 感に接木できたように思う。感情移入…

アルフレッド・E・ヴァン・ヴォークト 『非Aの世界』 The World of Null-A [1945]

記憶の継続性に欠けることが明らかにされると、今度は生体の継続性がなくなる。物語を運用する見地からいえば、情報の逐次投入が行われているわけだが、そこに内語の奇妙で唐突な分譲の問題を重ねてみると、感興を保持する技術に加えて、視覚や内語の経験を…

『風林火山』――相変わらず亀治郎の顔はえろい

閨で刃物を振るう柴本幸を、最近の亀治郎には珍しく、彼は過激な顔面操作で迎え撃つ。説得の内容そのものは「独りでいることをやめたら、かえって独りになってしまった……」とか何とか、恥ずかしい台詞禁止的な直截なものにすぎないが、これが一杯一杯の歌舞…

「田中と中田」 『サラリーマンNEO』

二つの非常識圏(中山祐一朗&南野陽子)が設置され、常識圏にある田口浩正は彼らに翻弄される。非常識圏は互いに対峙するものの、破綻は田口の奔走でかろうじて回避される。しかし、南野に向けられた中山と田口の密かな共犯関係が露わになると、非常識圏は…

晴信のツンデレ術

亀治郎は自身のツンデレではなくて、相手のツンデレ性を利用して、女心を把握してしまう。 まず、ツンツンする柴本幸へ「おなごにはこれである」とラヴ・レターを送る。と、これが不味い歌で、「何とへたくそな歌ぢゃ」と笑われてしまう。つまり、柴本のツン…