仮文芸

現代邦画とSFの感想

2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

谷崎潤一郎 『細雪』 [1942-48]

見合い相手のインフレーションというべきか、婚期を逃し売れ残りの危機が高まるほどに、かえって好ましい男性が現れるのである。加えて不可解なことに、せっかく俺様のような好人物が到来したというのに、雪子の稚拙な対応で肝心な話はまとまらない。「俺様…

萌え絵の練習

古橋秀之 『おおきくなあれ』 [2005]

時間の遡行を可逆的に扱うと、経験の希少性の実感が薄くなって感傷を煽りづらくなるのでは、と考えてしまう。ただいったん遡行が始まり、ワラワラと典型的なトラウマが発見されてくると、可逆性という軽さが何らかの付加価値に寄与することで、古典的なトラ…

メモ

物語の展開にとって生産的な状況とは人物の行動を描画することにある。つまり人の運動が依拠できるような計画や目的が必要である。したがって語り手は、人が計画を迫られるきっかけを考えねばならない。たとえば、彼は何かに遭遇し巻き込まれる必要がある。 …

AAのテスト

日経平均 取引値 14:07 15,652.49 前日比 -444.19 (-2.76%) /´ ̄ ̄ ̄  ̄ ヽ / \ /::::: \ _______ + /::::::::: ヽ |i:¨ ̄ ,、  ̄¨.: i |::::::::::: | |i: /ヘ:\ :i| _ |::.:. : : ,,ノ:..:ヾ、 | .|i:〈`_、/´_`>.、 :i| ,.r:;'三ヽ:: :: .…

メモ

AIは物語のテクストを問題解決の経過報告書として捉えたがる (Ryan[1991=2006])。 まず動作主には意図があり、目標はいくつかの副次的目標へと解体される。発話などの行動の継起はその目標に達すべく実施され調整された計画の過程で産まれる。 ナラトロジー…